何度か会っている相手がいます。
嫌なところは特にありません。話も普通にできます。会えば、それなりに楽しく過ごせている。
それなのに、次の約束を決めるときに少しだけ手が止まる。
「また会いたい」と強く思っているわけではないな、と気づいてしまう。
いい人なのに好きになれない自分は、どこかおかしいんだろうか。相手にも申し訳ない気がする。
この状態は、はっきり嫌だと感じる相手より判断が難しいかもしれません。断る理由が見つからない一方で、進みたい気持ちもまだ見えていないからです。
この記事では、その迷いを少し分けて考えてみます。
なお、この段階の呼び方や交際期間の目安、次の段階へ進む際のルールは相談所によって異なります。「仮交際」という名称を使うところもありますが、制度に関わる部分は利用している相談所で確認してください。
最初から強く好きになれなくても不自然ではない
結婚相談所での出会いでは、初対面から少しずつ関係を作っていくことになります。
共通の場所で長く顔を合わせてから恋愛に発展したわけではないので、最初から強い感情が動かない人もいます。
何度か会い、相手の話し方や考え方が分かってきてから、少しずつ気持ちが変わっていく人もいます。
だから、今の時点で「好き」と言えないこと自体を、失敗のように考える必要はありません。
ただし、「会い続ければ必ず好きになる」とも言えません。
少しずつ気持ちが動くこともあれば、何度会っても変わらない場合もあります。
時間だけに任せるのではなく、今の関係に何か変化があるかを見ていくことが大切です。
「好きか分からない」と「会いたくない」は分ける
この二つは、似ているようで少し違います。
「まだ好きか分からないけれど、もう少し相手を知りたい」という状態。
それと、「会う予定を考えると気が重い」「当日が近づくと少し憂うつになる」という状態です。
自分がどちらに近いのか、一度分けて考えてみてください。
「好きになれない」という一つの言葉でまとめてしまうと、判断しにくくなります。
まだ気持ちは分からないけれど関心が残っているなら、見ている途中とも考えられます。
一方で、会うことそのものが負担になっているなら、その感覚も判断材料の一つです。
「もう少し知りたい」が残っているか
「好きかどうか」は、答えが大きすぎて出しにくい問いです。
もう少し手前の感覚を見てみてください。
- 次に会ったとき、聞いてみたいことがあるか
- また話してみたい話題があるか
- 前より少し自然に話せるようになっているか
- 相手について気になることが増えているか
相手への関心が動き始めると、「あの話はどういう意味だったんだろう」「普段はどんなふうに過ごしているんだろう」と、少しずつ知りたいことが増える場合があります。
一つでも思い浮かぶなら、「好き」という言葉までは届いていなくても、関係が動いている可能性があります。
反対に、会っている時間だけで会話が完結し、その人について特に知りたいことが浮かばないなら、それも今の状態を知る材料になります。
会う回数より、関係が変わっているかを見る
「何回会えば分かるのだろう」と考えることがあります。
ただ、回数だけで答えを出すのは難しいものです。
早い段階で気持ちが見える相手もいれば、何度か会ってから少しずつ分かってくる相手もいます。
見るなら、回数よりも変化です。
初回と比べて会話が少し深くなったか。沈黙が前より気まずくなくなったか。自分の話を自然にできるようになったか。
少しずつでも変わっているなら、まだ途中なのかもしれません。
何度会っても最初と同じ距離に感じるなら、それも一つの情報です。
何度か会うなかで何を見ればいいかについては、お見合い後にもう一度会うことになったあとの進め方でも整理しています。
毎回同じ食事だけでは判断しにくいと感じるなら、少し違う場面での様子を見てみる方法もあります。過ごし方の考え方は、デートで何をするか迷ったときの整理にまとめています。
会えば楽しいけれど、会う前は気が重いとき
当日は普通に過ごせるのに、予定を思い出すと少し気が重い。
そんなこともあります。
ここで考えたいのは、その重さが相手に対するものなのか、婚活や生活全体の疲れなのかです。
婚活を続けていると、週末の予定が増えたり、初対面の人と話す機会が続いたりして、活動そのものに疲れることがあります。
仕事が忙しい時期なら、友人と会う予定さえ少し面倒に感じることもあるでしょう。
全体的に疲れているなら、相手だけが原因とは限りません。
一度予定を少し減らし、余裕のある状態で考え直す方法もあります。
反対に、ほかの予定は楽しみなのに、その相手と会うときだけ気が重いなら、その違いも無視しないほうがいいでしょう。
条件はいいのに好きになれないとき
希望していた条件に近い相手ほど、断りにくくなることがあります。
仕事、住む場所、生活の考え方など、大きく気になる条件がない。
周りから見ても「いい人」に見える。
それでも、自分の気持ちはまだ動いていない。
そうなると、「自分がわがままなのでは」と感じることもあります。
ただ、条件が合っていることと、一緒にいたいと思えることは同じではありません。
条件を無視する必要はありません。結婚後の生活にも関わる大切な材料です。
一方で、条件がいいという理由だけで、まだ動いていない気持ちまで「好きなはず」と考える必要もありません。
今は、「条件は合っている」「気持ちはまだ分からない」という二つを、そのまま並べておいても構いません。
「ときめきがない」は問題?
強い高揚感がないことを気にする人もいます。
ただ、ときめきが強くないことと、相手への関心がないことは同じではありません。
落ち着いて話せる関係を心地よく感じる人もいます。
ドキドキするより、肩の力を抜いて話せるほうが自分に合っている場合もあります。
一方で、何度会っても相手を知りたい気持ちが増えていかない場合もあります。
話はできるけれど、その人自身への関心があまり動かない。
それは「落ち着いている」という感覚とは少し違うかもしれません。
今すぐ結論にする必要はありませんが、その違いは判断材料として残しておいてください。
手をつなぎたいと思えないことが気になっている人は、気持ちが追いつかないときのスキンシップの考え方も参考になります。
年齢を考えると断れないとき
「30代だから、これ以上いろいろ求めてはいけないのでは」
「次に同じような相手と会えるとは限らない」
そんな不安が、判断に混ざることがあります。
活動できる時間や今後の出会いについて考えること自体は自然です。
ただ、年齢への焦りだけで、続けたいと思えていない関係を進める必要はありません。
年齢は判断材料の一つにはなっても、今感じている迷いそのものを消してくれるわけではありません。
「年齢が気になること」と「この相手との関係をどうしたいか」を一度分けて考えてみると、自分の気持ちが見えやすくなります。
相手が前向きそうで申し訳ないとき
相手が好意的だと、自分も同じように応えなければいけない気がすることがあります。
丁寧に連絡をくれる。次の予定も楽しみにしている。こちらの話をよく覚えてくれている。
そんな相手に対して、自分の気持ちがまだ動いていないことを後ろめたく感じる。
ただ、申し訳なさだけで関係を続けると、判断を先延ばしにしてしまうことがあります。
時間が長くなるほど、相手側も関係が進んでいると感じる可能性があります。
ここで区別したいのは、「申し訳ないから会っている」のか、「まだ知りたいことがあるから会っている」のかです。
後者が残っているなら、もう少し会ってみる理由になります。
前者しか思い浮かばないなら、その状態も一度立ち止まって考えてみてください。
他の人と比べると分からなくなるとき
同じ時期に複数人と会っていると、比較が入りやすくなります。
Aさんのほうが話しやすい。Bさんのほうが条件が近い。この人はその中で何番目だろう。
こう考えていると、それぞれの関係が順位のように見えてきます。
一度、ほかの人を外して考えてみてください。
この人単体で見たときに、もう少し関係を見たいと思えるか。
そこで何も浮かばないなら、それは他の人との比較ではなく、この相手との関係について感じていることかもしれません。
複数人と会っている時期の整理については、複数人との交際で迷ったときの考え方でもまとめています。
真剣交際に進めば好きになれる?
「一人に絞って進めば、気持ちも固まるかもしれない」と考えることがあります。
一人に向き合うことで、今までとは違う部分が見えてくることはあるでしょう。
ただ、次の段階へ進むことを、気持ちを確認するためだけのテストにする必要はありません。
相手側は、関係を一歩進める意思として受け取る可能性があります。
見るなら、「この先で好きになれるか」ではなく、「今の時点で、もう少し関係を深めたいと思っているか」です。
少しでもその気持ちがあるなら、次の段階を考える材料になります。
まったく関係を深めたいと思えていないなら、その状態のまま進む必要もありません。
真剣交際へ進むかどうかの判断については、真剣交際に進むか迷うときの考え方で詳しく整理しています。
終わらせるか迷うとき
断るほど嫌ではない。
この状態が、いちばん決めにくいかもしれません。
ここでもう一度、二つを分けてみてください。
「嫌いではない」から続けているのか。
それとも、「もう少し知りたい」が残っているのか。
後者があるなら、もう少し関係を見てみる方法があります。
前者だけなら、次に会っても同じ迷いが続く可能性があります。
今日すぐに決める必要はありませんが、次に会ったあと、もう一度同じ問いを自分に向けてみると分かりやすいでしょう。
交際を終了する際の伝え方や手順は相談所によって異なります。
伝える側になったときの考え方については、交際終了になったときの考え方の後半でも触れています。
担当者に相談するとき
「この人を好きになれるでしょうか」と聞きたくなるかもしれません。
ただ、これから自分の気持ちがどう変わるかを、担当者が決めることはできません。
それよりも、今の状態をそのまま伝えてみてください。
- 嫌ではないけれど、気持ちが動いていない
- 会えば楽しいが、自分から会いたい気持ちは弱い
- 条件は合っているので、余計に迷っている
- 何度か会ったが、関係が変わっている感じがしない
言葉にすることで、自分でも迷いの中身が見えてくる場合があります。
ただし、担当者がどこまで関わるかは相談所によって異なります。
必要なときに相談しながら進められる婚活サービスの仕組みも、自分に合う進め方を考える材料の一つになります。
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まとめ|「好き」の少し手前を見る
「好きになれない」という一言だけで、すぐに答えを出す必要はありません。
その言葉の中には、まだ気持ちが分からない状態も、関心があまり動いていない状態も含まれています。
一方で、条件や年齢、相手への申し訳なさだけで進む必要もありません。
それらは判断材料にはなっても、自分がこの関係を続けたいかどうかとは別のものです。
「好き」という大きな答えの少し手前を見てみてください。
この人のことを、もう少し知りたいと思うか。
また会って話したいと思うか。
会うたびに、関係が少しずつ変わっているか。
どれかが残っているなら、まだ見ている途中なのかもしれません。
どれも浮かばないなら、それも今の自分にとって大切な判断材料です。
